2022年11月 vol.252

2022年11月08日

 晩秋の候益々ご隆盛のこととお慶び申し上げます。平素は弊社に格別のご高配を賜り心より御礼申し上げます。また、この度の弊社新社屋移転に際しましては、数々のお心遣いを賜り重ねて御礼申し上げます。

 

 おかげさまをもちまして、11月1日に弊社新社屋の落成グランドオープンを迎えることができました。初お披露目となりました1日、2日の両日は多くのお客様にお越し頂き、店内は収まりきらないほどのお祝いのお花や観葉植物で埋めつくされ、最高のスタートを切ることができました。当日は、せっかくお越し頂いたにも関わらず、混乱で着席さえ頂けないままお帰り頂いたお客様が多数いらっしゃるなど、行き届かない点も多々あったかと思いますが、お祝いの席に免じ何卒ご容赦下さい。

 

 さて、新社屋が入居する「ザ・ブレナースパークグラン上杉」は、弊社が企画するブレナースパークシリーズとして10棟目の建物となります。皆様からよく、館名の由来を尋ねられることがありますが、もともとは欧州の老舗高級ホテルからインスピレーションを得たものであります。今回、館名の末尾に偉大を意味する「グラン」を冠するのはシリーズ初となります。

 

 従来の事務所では、駐車場がなく、事務所が狭いうえにプライバシーが確保できないなどお客様には数々のご不便をおかけして参りました。そこで、弊社では10年以上も前から事務所移転計画を打ち出し、長年にわたり移転先を模索しておりましたが、おりしも不動産価格および建築価格高騰のタイミングと重なり、幾度となく計画中断に追い込まれました。しかし、機は熟し、時は私が不動産業界に身を投じて30年、社長就任20年、マックスホーム株式会社誕生10年の節目を迎え、記念事業として本年完成を目標に計画を断行するに至りました。振り返れば、用地取得から数年が経過し、基本設計から3年もの歳月が流れておりました。この間、幾多の苦難を乗り越えて参りましたが、計画に携わって下さった関係者の皆様にはこの場をお借りしてあらためて御礼申し上げます。

 

 新事務所は、カウンター席に加え、展示スペースを兼ねた待合用のソファ席、会議室兼応接室と執務室を分け、プライバシーの確保を重視しながら駐車スペースも確保しました。特にソファ席は、日本の若者カルチャー発信の中心とも言えるSHIBUYAをコンセプトにしたもので、新天地上杉の地から不動産情報を広く発信してゆきたいとの思いが込められています。前面をガラス張りにした店舗正面には、従来の不動産情報をサイネージで表現し、あえて不動産会社らしさを排除しました。

 

 弊社顧問税理士の先生からは、何度か次のようなお話を伺ったことがあります。私自身も常々意識していることですが、「自社ビルを建てたときが会社のピークであることが多い」と。そう言われるとついつい当てはめて見てしまいがちですが、絶対そうあってはならないと身を引き締めております。他方で、対照的なお言葉も頂戴しました。先日、お祝いに駆けつけて下さったある経営者の方のお話です。「器が人を作る」と。例えに、同じ魚の稚魚を一つは大きな水槽に入れ、一方は小さな水槽に放ち飼育したそうです。すると、大きい水槽の魚は大きく育ちましたが、小さい水槽の魚は水槽なりの大きさにしか育たなかったそうです。よく、立場が人を成長させると言いますが、まさに同様のことと心得ました。私が20年前、社長に就任したのは32歳の時です。当時、若い私を不安に感じたお客様も沢山いらしたことでしょう。温かく見守って下さったお客様、多くのチャンスを与えて下さったお客様、時に厳しい意見やご指導を下さったお客様、皆様のおかげでここまで成長させて頂くことができました。しかし、想い描いた目標は遥か彼方にあるようです。

 

 今は少し身の丈に合っていないかもしれませんが、社員一同が内面を磨きながら、名実ともに新社屋に相応しい人材として成長を続け、これまで頂いた多くの御恩をお仕事でお返しして参る所存であります。

 

 末筆となりましたが、私をこの立場に導いて下さった創業者には感謝しかありません。先日、故人の墓参りの際、移転の報告を済ませ、遺影と創業者の魂と共に新事務所へ引っ越して参りました。