2021年2月 vol.231

2021年02月10日

立春を迎えましたが、全国各地で雪の知らせが届くなど例年より寒い日が続いております。春まであともう少しの辛抱です。どうぞ体調管理にはご注意下さい。

 

さて、年明けから緊急事態宣言が発令されるなど、今年もコロナに振り回される日々が続いております。国内初の新型コロナウィルス感染者が確認されて1年が経過したわけですが、対応に追われる政府と声高に不安を煽るマスコミ、そしてSNSなどにより多くの情報が錯綜し混乱が続いております。感染拡大と医療現場のひっ迫、更には経済対策に東京五輪への道筋など、課題は山積であります。個人的には、昨年12月後半くらいに宣言を出しておけば短期間で成果を得られたのではないかと考えるのですが、言うは易しで、政府の立場からすれば一朝一夕にして判断できるほど簡単でないのは当然です。

 

今回の緊急事態宣言では、飲食店に対しての営業自粛に重点がおかれ業界の窮状が連日伝えられております。感染の半数は家庭内感染との報告がありますが、その多くが飲食などの会食がもとになっていることは否定できません。政府や自治体は宣言とは別に昼間の飲食や不要不急の外出にも言及しており、今やその影響はあらゆる分野に波及しております。矢面に立たされた飲食店には時短への協力金がありますが、その他の業界への支援は皆無と言って等しいほど乏しい内容です。

 

また、飲食店への協力金も一律であり、規模の大小により明暗が分かれます。雀の涙にしかならない事業者がある一方、焼け太りと言っていい事業者もあるでしょう。大手外食チェーン店の社長が「ふざけんな」と会見で発した言葉が印象的でしたが、多くの雇用や納税で社会貢献してき企業が救われずに、一部の事業者が協力金バブルに沸くというこの理不尽な状況に制度の矛盾を感じます。少なくない意見として、納税規模や事業規模に応じた支援をという声が散見されますが私も賛成です。国内の法人のうち7割から8割が赤字申告とされておりますが、そのうち意図的に赤字申告している法人も少なくないはずです。この機会に非常時に備え、経営内容に応じた補償制度を確立できないものでしょうか。これにより法人税の増収も図れるはずです。普段から経営が厳しい事業者には、それこそ一律給付で支援すればよいでしょう。これが正しい公助ではないでしょうか。今の支援制度では残すべき事業者が廃業や倒産に追い込まれるばかりか、経済や文化までも全て犠牲となってしまいます。

 

緊急事態宣言から1ヶ月、栃木県を除く10都府県に宣言延長が発表されました。現実には、宣言が出ていない地域でも、独自の要請や対策が講じられるなどで自粛を強いられ、経済の疲弊は深刻です。一部では自粛疲れの反動で人出が大幅に増加したエリアも見受けられ、宣言下でも変わらぬ人流がクロ―ズアップされがちですが、実際のオフィス街や歓楽街、地方の観光地は閑散としています。当然のことながら、これらに関連した商売は例外なく影響を受けているはずです。例えば、テレワークが進む都心のオフィス街では昼夜を問わず飲食店、社員食堂、コンビニなど惨憺たる状況です。仙台市内でも一等地など意外な場所での空きテナントが目立つようになりましたが、そのほとんどが飲食かアパレル店跡です。そもそもこのような好立地は賃料も高額で用途も限られる為、コロナ禍において代替テナントを確保するのは容易でありません。悲観的な想像ですが、そう遠くない将来に我が国が直面するであろう人口減少社会の未来図を今こうして前倒しで体験していると考えるべきかもしれません。

 

政府は宣言延長期間内であっても、一定の基準を設け宣言を解除するとの方針を明らかにしておりますが、果たして自粛の反動でV字回復など期待できるでしょうか?答えはノーです。コロナという根本的な問題が解決されない限り多くの人々の自粛は続くでしょう。また、大企業を中心に当面テレワークは推奨され、出張など県をまたいでの往来の制限や、会食、接待、会議などの自粛は続くことが予想されます。感染対策を重視する企業は独自の社内ルールを設け自粛を継続するはずですから、オフィス街ほど回復が遅れるのではないでしょうか。