2010年11月 vol.109

2010年11月10日

 街路樹も色づき、都心でも日増しに秋の深まりを感じる今日この頃です。今年も残すところあと2ヶ月を切りましたが、皆様はいかがお過ごしでしょうか。


 最近は円高に株安、領土問題等、何かと政治経済に関する話題が多いわけですが、今回も私の下らない話しに少しだけお付き合い頂ければと思います。
 

 近頃、週末ともなると県外ナンバーの自動車をよく見かけます。サンデードライバーが集中するのか、高速道路も追い越し車線がスムーズに流れない場面に遭遇します。確かに秋の行楽シーズンです。でも原因はそれだけではなさそうです。高速道路1000円や一部無料化に起因するところは大きいですが、皆さんの余暇の過ごし方が微妙に変化しているのだと思います。B級グルメに代表されるような昨今の地域おこし、インターネットの普及による全国津々浦々の情報伝達。これらにより、珍しいとか美味しいものがあると聞きつければ、多くの方々が往復数時間の移動時間を苦にもせず何処へでも走ります。蕎麦にうどん、ラーメンにスイーツ、それにパワースポット。同じ価値観を持つ仲間同士が情報を共有し、乗り合いで観光を兼ねて移動する。結果的に交通費や労力を換算すると実に一杯何千円もする蕎麦やラーメンを食すことになりますが、何処そこの何を食べたという満足感に価値を見出す。加えて、デジカメやパソコンの登場で旅先や帰宅後の楽しみ方も豊富になりました。
 

 仙台では、何年か前まで目抜き通りの1階に空き店舗など一件も存在しませんでした。しかし、今では「こんな一等地も?」と思えるような場所にもテナント募集のポスターが貼られています。中心商店街のアーケードだけでもシャッターが閉まっている店舗を数えるのが大変です。それにしても、多くの日本人がこうした現実を目の当たりにしても、その原因を景気変動としかとらえていないのは少々楽観的過ぎます。むしろ、消費者の嗜好が変化し、商売の方法が変わったと理解すべきなのですが・・・。世の中不況といっても、前述のような日帰り旅行やお取り寄せグルメなどのプチ贅沢を楽しんだり、使うところにはちゃんとお金を使っていますし、新商品にも実に敏感です。例えば、週末は大勢の人々で賑わう百貨店。新作の試着をしたり、ウィンドウショッピングを楽しんだり。ところが自分に合うサイズや色・風合いなどを手にとって確認するにとどめ買わずに帰宅。今はインターネットで何方でも抵抗無く買物が出来る時代です。すぐさまインターネットで同じ商品を一番安く買える店を検索しオーダーします。次の日には宅配便で自宅に届きますし、支払もカード決済から着払い、コンビニ払いまで様々に対応。正規品でも並行品でも身につけている分には誰にも気付かれることはありません。並べている商品が売れないのでは、一等地に高い家賃と人件費を投じて店を構えていることは慈善事業をやっているようなものです。
 

 歓楽街はどうでしょうか?どこも閑古鳥が鳴いています。昔のように接待交際費が削られる今、高級料理店でもてなして高級クラブへ、そして帰りはタクシーでなどという展開が珍しくなったのは言うまでもありません。それも人々の財布の紐が固くなったと同時に、お金の使い方が賢くなったという一面も否定できません。低予算でも同じお金を払うなら少しでも美味しいお店に、そして駅前周辺で飲んで終電に間に合うように家路に急ぐ。
 

 世の中の構造と人々の価値観が多様化し、金の使い方に強弱が付いた。極端な例をあげれば金持ちもベンツに乗ってディスカウント店へ行く。こんな時代です。ところが、政府の補正予算案は時代遅れのばら撒きばかり。こんなので我が国の雇用情勢や産業構造が変わるものではありません!!