2010年4月 vol.102

2010年04月10日

 桜の咲く季節を迎えました。春のそよ風が心地よい今日この頃です。我が家の庭でも梅・桜・躑躅と花のリレーが始まりました。
 ところが、このところの春の陽気とは対照的に永田町には春の嵐が吹き荒れています。混沌とする政局。我々国民の民意は無視され、この国はどこへ導かれるのでしょうか?今日の危機的状況は、現政権の無力さも去ることながら、バブル崩壊後、成長から成熟・衰退へと変化を続ける我が国の本質を理解されないまま、高度経済成長期と変わらぬ手法でこの国が運営されてきたことの蓄積だと思います。生意気な言い方ですが、多くの政治家に欠けているのは理念や哲学ではないでしょうか。


 私が、我が社の社長に就任して早いもので8年の月日が流れました。10年以上前のことですが、当時所属していた青年会議所で地元でも活躍されている税理士の先生を講師としてお招きしたことがあります。このことがきっかけで、その先生が主催する月一度のセミナーに参加することになりました。ここで経営者を志していた私は、サラリーマン時代に貴重な経験をすることができました。それが経営理念の大切さ、企業の社会的役割や納税の意味、そして僅かばかりの会計の知識です。その際に学んだことが今も頭のド真ん中にあります。「企業は税金を払わないと成長しない」今考えれば当たり前のことですが、成長するために先ずは税金を払える会社になろうとの思いから、それを実践してきた結果が今日弱小ながらも景気にあまり左右されること無く経営を続けて来れたと言っても過言ではありません。冒頭のように、我々の血税は時として無駄なモノに使われたり、努力もしない人々に使われたりもします。しかしながら、この税金によって救われる命や笑顔があることを忘れてはなりません。我々零細企業の納税額などたかがしれているかもしれませんが、その繰り返しが社会と企業を成長させるのだと確信しています。
 

 生前、経営の神様と称された松下幸之助氏は、経営にについて次のように述べておられます。「天下の人、天下の土地を使わせて頂いて、事業をやって儲けないのは犯罪と同じだ。戦争へ行って負けるのと同罪だ」と。
 

 経営も政治も同じこと。理念や哲学が大切だと思うのです。ところが、最近の政治家は自分のことしか考えていない。世論に流されては全てを平等に扱おうとし、その結果が我が国の競争力を弱体化させているのではないでしょうか。民主主義社会において富の分配は当然のことかもしれませんが、今の政治は努力しない人間まで救おうとしていないだろうか。努力している人間が報われない世の中になってしまったから、皆がオンリーワンなどという慰めの言葉に心のより所を求めてしまっているのです。そんな言葉に心地よさを感じて、誰も一番を目指さなくなれば我が国の未来は有りません。冬の時代には、しなやかに風雪に耐えながらもしっかりと大地に根を張り、大空に向け天高く成長を続け、綺麗な花を咲かせては人々を魅了しながら確実に未来へ生命を継承する。そんな大樹のような志を持ちたいものです。